2009年11月03日

11月3日は宿場祭りです、その1



宿場祭りは、毎年11月3日に行われます。

この宿場祭りのフリーマーケットに参加するようになって、10年くら

いになります。例年、縫製した残りのカーテンのハギレを売っている

のですが、今年は、不況のせいで少し売り物が不足していました。

そんな気持ちでいたときに、ひょっこり、ある友人と目が合いました。

朝の散歩の帰り際でした。

”何やってるの?”

声をかけたのが、大変なことの始まりでした。

”銀杏を洗ってるんだよ”

ゴム手袋をして、バケツの中でぎんなんを洗っていました。

”どこで拾ったの?”

”公園だよ””これを青ちゃんの宿場祭りのコーナーで売らせてくれる?”

”いいけど、たったそれだけ?”

”あんまり、落ちてないんだよ”

と、言ってる友人の言葉に、

別の近所の知人が”銀杏を持っていかないかい?”

と、声をかけられたのを思い出しました。

何でも、台風が近づくのでその前に、銀杏の木の枝を相当切ったようで

す。ブルーシートの中に銀杏の実がひしめいているようでした。

そこで、まだあるのか電話してみると

”いやあ、誰も引き取り手がないので、丁度今日は、ゴミの日なので

ゴミに出しちゃったよ、まだゴミ集積所にあるんじゃないかな?”

それっと、二人でゴミ集積所に行くと、イチョウの葉と銀杏と

ごちゃ混ぜのゴミ袋が20袋もありました。

なにせ、イチョウの大木の一本分の銀杏です。100キロ以上あります

”どうしよう?”

”どうしようか?”

”そうだ、カラオケ仲間の女性を集めて、葉と銀杏をより分けて、

手伝ってもらおう”と、友人が言い出しました。

もう、このときは、すっかり友人の術中にはまっていました。

それから、その袋を公園に運び、より分け作業をしていると、女性達が

4人も集まってきました。

私は、朝早くから散歩に出たまま、この騒ぎの真ん中にいました。

腹は減ってくるし、銀杏の臭いがすごいし、女性陣を呼んだので

帰るに帰れなくなっていました。

そのとき、家内がどこで聞きつけたのか、サンドイッチとお茶を持って

現れました。

助かったと言うか、帰れなくなったというか、とにかく長期戦の感じ

になりました。

と、一人の女性が上をみて、

”こんな銀杏よりも、この木に登って落としたほうがいい銀杏が取れそ

うよ”

まさしく、公園のでっかいイチョウの木の下で作業をしていたのです

”私の息子だったら、木に登ってゆすれるのにね、”

アンタじゃ無理よね、といってるみたいに聞こえます。

”よし、登ってみるか!”

思わず言ってしまいました。

木の枝にぶら下がり、懸垂をするように上に上ると腕の筋肉が震えます

枝には、黄色く熟した銀杏の実がたわわに実っているではありませんか

ちょっとゆすると、ぱらぱら、ばらばら落ちていきます。

シバラク揺すっていると、疲れるなんてもんじゃありません。

恐さが半分、女性にいいとこ見せようと見栄が半分。

もう、この時点で、後悔し始めたのですが、これで終わりではありませ

んでした。

このあと、銀杏の皮むき、ゴミ掃除、果ては水で流したためにどぶ掃除

もする羽目になったのです。散々な一日でした。

その甲斐あって、できた銀杏は、150袋です。

ゴミ集積所で拾った銀杏は、小さすぎたのでみんな捨てました。

台風で木が倒れやしないかと切り倒した枝のイチョウは熟していなかっ  

たのです。

やっとの思い出作った銀杏を、宿場祭りで一袋100円で売ることにしまし

た。


Posted by 青ちゃん (有)ファブリックバンテア at 21:36Comments(0)暮らし